せいぎのみかた
第2話「目覚める力。」

※一応前回のあらすじ(さわりだけ)※
前回で訳もよく分からないまま、パワークリスタルの戦士とやらに選ばれてしまった一世達。
その後一体どうなったのか…。(本当にさわりだなぁオイ。)

「急にそんな事言われても『はい、そうですか。』って訳には…。」
「なぁ。俺等にも都合ってものがあるんだよ。」
「そそそそうですよ!! 実際僕達には何の力もありませんよぅ。」
「でもさぁ…一体誰から…その、パワー…何とか、ってのを護りゃいいのよ。」
「そう言われればそうだよねぇ…。一体どんな奴なんですか? え〜と…。」

「あ…、私の名前はミーナ、ミーナ・ウィンスレイトって言います。」
「実は…私にもどんな奴等かは分からないの。兎に角、逃げるしかなかったから、
奴等についての情報は無いに等しいのよ…。でも、とても強力なのは確か。
そして、パワークリスタルを手に入れて、何かをしようとしてる事くらいしか…。」
「多分、奴等は私の後を追って来てる筈…。さっきのパワークリスタルの
エネルギーの放出に気が付いていないといいんだけど…。」

一方そのクリスタルを狙ってる奴等の宇宙船の中…。

「!! 反応が出たぞ!! ほんの一瞬だったが。何とか場所は絞り込めた。」
「それで、その場所は何処だ?」
「場所は…ここだ。」
そう言ってそいつはコンピュータのモニターを指差した。
そこには日本列島が写っていて、何やら的のようなものが東京の辺りで光っていた。
「さて…、これからどうしたらいいと思う…? お前はどう思う。」
そして訊かれた奴はこう答えた。
「はっ!! その辺りの場所に使いを送りこみ、そこの環境や、この星の文明、
そして、おそらくもうクリスタルを護る戦士がいる筈ですから、
そいつ等が何処にいるか、そして相手の出方を探ってみてはよろしいかと…。」
「ふん…、そうだな…。じゃあ…。」
「ゴーストキラー!!」
「はっ。何でしょうか。」
ゴーストキラーと呼ばれた奴がそう答えた。
「今日はお前に任せる。だが、この星の文明どの位のかはまだ分からぬ。
くれぐれも我々の事、そして目的が露見しないようにな!!」
「この私にお任せください。必ずやパワークリスタルを手に入れてみせます。」
そう言って、ゴーストキラーは姿を消した。

んで、次の日…今日は日曜日ちょっとお昼位の頃。

ベッドでアホな顔して一世は(まだ)寝ていた。
その上に小さな光りが現れ、その中から、額に宝石の付いたロボットの様な
赤い小さな(10〜15cm位の)ドラゴンが現れた。
そいつは一世に向かってこう叫んだ。
「オイ!! 起きろよ一世!! もう昼だぞ!!」
しかし、一世は相変わらずアホな顔をして寝ていた。
「オーイ!!ってばよーーーー!!」

一世が起きないので、一方、ここは北斗ん家。
北斗は『それ』に向かって話した。
「しかし…。本当に俺達がやるのかよ…。」
額に宝石が付いて緑色をしたライオンにコウモリの様な翼が付いた(10〜15cm位の)『それ』は言った。
「まぁ、深く考えないで気楽にいけや。」
「…そんなんでいいのかよ…。え〜と、お前の名前ってなんだったっけ?」
北斗は『それ』にそう訊ねた。
「ひで〜なぁ北斗…、俺の名前はキマイラ、クエイク・キマイラだよ。昨日自己紹介しただろう?」
「あぁ、そうだったな…御免な、キマイラ。」
「まったくよう。」

んで、また一方、ここは未来ん家。
「どうも始めまして、俺は君の持ってるパワークリスタルの守護聖獣、
ブリザード・ユニコーンだよろしくね。」
ユニコーンは一世や北斗のやつと同じ大きさで、青い色をしていて(やっぱり)額に宝石が付いていた。
そしてその少し上にある角は綺麗な銀色をしていた。
「あ…どうも…。」
未来はちょっと気後れした様にそう言った。
「でも、不思議だなぁ、だって、あんた生きてるんでしょ?
どう見てもロボットにしか見えないんだよねぇ。」
未来はユニコーンにそう訊ねた。
「そう見えても俺はちゃんと生きてるの。」
「ふぅ〜ん…。やっぱり不思議だわ。」
未来は不思議そうな顔をしてユニコーンを見ながらそう言った。

またまた一方ここは麻衣子ん家。
「……貴方がパワークリスタルに宿っている守護聖獣?」
麻衣子は白い、ペガサスの姿をした『それ』に向かって言った。
「はい。私はウィンダム・ペガサス。貴方の持っているパワークリスタル・ホワイトの
守護聖獣なんですよ。パワークリスタルにはそれぞれの守護聖獣が存在するんですよ。」
ペガサスは麻衣子にそう説明した。
「へぇ〜…そうなんだぁ…。」

またまたまた一方ここは昴ん家。
「よう!! 今日からお前の守護聖獣となるサンダー・グリフォンだ、よろしくな。」
「……………は?」
急に言われた事に対して昴はそう言う事しか出来なかった。
「は? じゃ無いっての! 俺っちはお前のパワークリスタルに宿っている、まぁ、妖精みてーなモンだ。」
「はぁ…、そうなんだ…。」
「まぁ、兎に角、宜しくな!! 昴!!」
「はぁ…こちらこそ…。よろしく…。」

場所は戻って、一世ん家。
「いい加減に起きろーーーーーーーーーー!! 一世ぁーーーーーーーー!!」
そう言ってドラゴンは一世のフトンをはいだ。
そして一発、尻尾で一世の顔を引っ叩いた。(結構思いっきり。)
『バキッッ!!』
痛そ〜〜〜〜〜〜うな音が響いた。
「痛ってぇーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
一世はそう言って飛び起きた。
「何すんじゃぁーーーーーーーーーコラぁーーーーーーーーーー!!!」
そしてドラゴンに掴みかかった。
「お前がいつまでたっても起きねーからだろうがよ!!」
「いいんだよ!! 今日は休みなんだからよ!!」
「一世!! お前には戦士としての自覚が足りねーぞ!!」
「何時、誰が、戦士になるって言ったよ!! お前が勝手に決めたんだろうが!!
何で俺がそんな面倒臭くって、こっ恥ずかしい事をやらなきゃならんのじゃ!!」
「決めたのは俺じゃねぇよ。パワークリスタルがお前を選んだんだよ。」
「同じ事だろうが!! だってドラゴン、お前はパワークリスタル・レッドの守護聖獣、
バーニング・ドラゴンなんだろ? 一緒じゃねぇか。」
「俺はあくまで守護聖獣であってクリスタルそのものじゃないんだよ!!」
「じゃあ、あの宝石が俺を戦士として選んだって事なのかよ。んなアホな話があるか。
宝石に意思があるって言うのかよ!!」

ちょっと一世達の喧嘩が長いので一方…。

ゴーストキラーはある部屋の前に来ていた。
そして扉を開けて部屋に入っていった。
その部屋にはパワークリスタルに似たような物が、だが、全く違う物が無数にあった。
それは、イービル・コアと呼ばれる物でいわゆる怪人(って言うのかな?)を産み出す物だ。
ゴーストキラーはその内の一つを取り、こう言った。
「目覚めよ…我が手下…、『サウザンド・スピアー』!!!」
そう言うと、イービル・コアはもの凄い光りを放った。
そして…。
黄色いボディに無数の針が生え、鋭い目つきをし、そして(何故か)頭に可愛らしい花を咲かせた
170cm位のサボテン(!?)が現れた。
「サウザンド・スピアーよ、お前にパワークリスタルを手に入れる事、そして、
地球の文明を調べてくる事を命ずる。」
「ゴーストキラー様、このサウザンド・スピアー、必ずやそのご期待に添えてみせましょう。」
そう言ってサウザンド・スピアーは一路、地球へと向かった…。

そして一世たちはと言うと…。

「ふー、暑ちー。」
コンビニ袋を片手に一世は公園の中を歩いていた。
「なぁ、一世何買ったんだよ。食い物だったら俺にもくれよ。」
「!? お前物食えんのか? でも、これは俺の昼メシだからやる訳にはいかねーな。」
「何だよ!? ケチ!!」
「ケチで結構!」
一世はふと、遊んでいる小さい子供達を見た。
「はぁ〜…。こんなに暑いのによく遊んでるなぁ…。子供って元気だな〜。」
それを聞いたドラゴンがこう言った。
「お前も子供だろうが。」
一世は変な顔をしてこう言った。
「まぁ、そうだね。HAHAHAHAHA!!」

そんな平和な光景を眺める奴がいた…。
「どうやらここは公園のようだな…。この星の文明もそんなに高度では無い様だし、
なら、パワークリスタルを持っている奴をあぶり出してみるか…。」
一世がいる公園を見て、そう言ったのはあの、サウザンド・スピアーだった。
「ニードルレイン!!!」
奴がそう叫ぶと、体から無数の針を発射し、そしてその無数の針は、公園に向かって飛んで行った。

「いいか? 一世、お前達が望む、望まないに関わらず、奴等は来るんだ!!
そして、お前達は奴等と戦わなくてはならないんだ!! それを忘れんなよ!!」
「…それは分かってるけどよ…でも…」
一世がそう言いかけた瞬間、『シュッッ!!』と、何かが空を切る音がした。
そして次の瞬間には20〜30cm位の大きな針が地面に突き刺さった。
「何だ!? こりゃ?」
一世がそう言った次の瞬間には、無数の針が雨の様に降ってきたのだ!!
「なっ、何だよこれ!! どこから降って来てんだよ!! 何だよ!! 何なんだよ!!」
「奴等だ!! クリスタルを狙う奴等がもうここに来たのか!?」
公園は突然降ってきた沢山の針に驚いて、逃げ惑う人でパニックだった。
それを眺めながらも、サウザンド・スピアーは、なおも針を発射し続けた。
「さぁ!! 出て来い!! クリスタルを持つ者よ!!」

「まさか…俺の事が奴等にバレたんじゃ…。」
一世は不安そうな顔をしてドラゴンに訊ねた。
「いや、多分知らねー筈だ。おそらく、俺等をあぶり出そうとしているんだ…。」
「何だって!?」
そう言って、一世は辺りを見回した。
悲鳴をあげ、逃げ惑う人達、それを見た一世は呟いた…。
「何の関係も無い人達をおとりにして…。しかも、子供もいるのに、何て奴等だ許せねぇ…。」
「それが奴等のやり方らしいな…。余計渡す訳にはいかねぇ。」
ドラゴンも一世と同様に奴等に対し、憤りを感じていた様だ。

「許せねぇ!!!!」
一世がそう叫んだ。
その瞬間、一世の周りに紅蓮の炎が巻き起こった。
だが、その炎は他の人には見えないらしく、気付かずに人々は無数の針から逃げていた。
「な…何だよこれ…火? でも、熱くねぇ…。」
自分の周りに巻き起こっている炎に一世は気付いた。
そして、それを見たドラゴンは、
「いよっしゃーーーーーーーーー!!」
「来た来た来た来た来た来た来た来た来たぁーーーーーーーーーー!!
ついに『戦士』となる事を望んだなぁーーーーーーーーーー!!」
と、そう叫んだ。


第一話前半へ。 第二話後半へ。


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